抱っこ紐インストラクターの港区ママ(@minatokumama)です。
最近の抱っこ紐は「対面抱き」「おんぶ」「前向き抱っこ」のように、様々な抱っこができる高機能のものが多くなっています。
高機能な分、値段の高いものも少なくありません。
でも、抱っこ紐インストラクターとしては、「前向き抱っこ」は正直あまりお勧めしていません。
その理由は、小さな子供に前向き抱っこは刺激が強すぎるから。。。
前向き抱っこで広い世界を見せたいという気持ちはわかりますが、それは1歳すぎて歩き始めてからで十分。
今回は、「前向き抱っこが必要ない」という観点から、抱っこ紐選びについてお伝えしたいと思います。
こんな人におすすめの記事です
- 前向き抱っこの影響について知りたい人
- 抱っこ紐を探している人
前向き抱っこのデメリットとは
「小さいうちから色々なものを見せてあげられる」
「写真を撮る時かわいく撮れる」
と前向き抱きができる抱っこ紐は人気です。
でも実は、前向き抱っこについては、抱っこの専門家の中では「必要ない」という意見が大半です。
ではその理由をみていきましょう!
赤ちゃんが安心感を得にくい
その理由は
- 赤ちゃんにとって一番大事な点、抱っこで得られるはずの安心感が全く得られない
からです。
前向き抱っこは、手足がブラブラするため、赤ちゃんはしがみつきたくてもしがみつく場所がありません。
手足がぶらぶらしている状態で抱っこは赤ちゃんにとって不安定な状態なのです。
情報過多で興奮しすぎる
赤ちゃんにとって前向き抱っこはたくさんの情報が入ってくるため興奮してしまいがちです。
過剰な刺激は、夜泣きの原因になってしまうこともあります。
赤ちゃんにとっては疲れてしまう原因の一つになります。
転んだ時危険
抱っこ紐をしていて転ぶことまずない思うかもしれません。
前向き抱っこの場合、親が転倒したり、何かにぶつかったりすると顔面や、お腹を直撃することになり、大けがにつながりやすくなります。
また人込みが多いところだと、感染症などのリスクもあがります。
親への負荷も高い
エルゴのオムニブリーズでは、前向き抱っこの時期が5カ月から13キロぐらいまで、
ベビービョルンのワンカイ
多くのキャリ―タイプの抱っこ紐で、前向き抱っこは、対面抱っこに比べると短いことはご存知でしょうか?
前向き抱っこは実は親への腰の負荷も大きいんです。抱っこするときの重心が前の方に行くからです。
赤ちゃんとの抱っこはママと密着すればするほど、抱っこするママの肩、腰への負荷は減ります。
一方、前向き抱っこだと、密着することができないうえに、足や手なども前に行き、全体の重心も前に行くため、非常に抱っこするママやパパへの負荷が高くなるのです。
それは赤ちゃんの体重が重くなればなるほど、ママ、パパへの負荷は高まります。
前向き抱っこのメリットは?
前向きの抱っこにもメリットはあります。
前向き抱っこすることによって、視野がひろがり、好奇心のある赤ちゃんなら喜びます。
写真を撮る時もはっきり顔をうつすこともできて、かわいい顔を見せることも可能です。
そこで、前向き抱っこをしたいのなら、1歳すぎてからすることをお勧めします!
1歳過ぎると歩き始める赤ちゃんも。そのころになると、ずいぶん周りの様子に興味をもちはじめます。
まだまだ1歳過ぎたばかりは個人差も大きい時期。無理せず前向き抱っこを楽しみましょう。
前向き抱っこしたい人へオススメ抱っこ紐
前向き抱っこができる高機能な抱っこ紐は値段が高くなる傾向があります。
また前向き抱っこは抱っこ紐によってできる時期が限られているのもも多いのも特徴です。
例えばエルゴの最新モデルエルゴブリーズでも前向き抱っこは5カ月から13キロぐらいまでです。
前向き抱っこにするならなるべく負荷分散力の高い抱っこ紐をえらびましょう!
抱っこ紐別「前向き抱っこ」適応期間比較
前向き抱っこをしたいと思ったら、大事なのは前向き抱っこできる期間を確認しておくこと。
「前向き抱っこ可能な抱っこ紐」というものの、前向き抱っこできる期間はメーカーによってそれぞれ異なります。
上でも伝えたようにあまり小さいうちから前向き抱っこをするのはあまりおすすめできません。だからこそ、1歳過ぎてからも長く前向き抱っこできるものを購入するのがおすすめです。
メジャーな抱っこ紐の前向き抱っこができる期間は以下です。
対面抱っこ紐期間目安 | 前向き抱っこできる期間 | ||
エルゴ(オムニブリーズ) | 新生児~20キロ | 5カ月から13キロ | |
ベビービョルン(ハーモニー) | 新生児~13キロ(24ヵ月) | 5カ月から12キロ(15ヵ月) | |
アップリカ (コアラウルトラメッシュ) | 14日(パッド使用)~15キロ | 7ヵ月から13キロ | |
ナップナップ(ヴィジョン) | 新生児(ヘッドサポート使用)~13キロまで | 7ヵ月から13キロ |
エルゴ(オムニブリーズ)
エルゴオムニブリーズは、前向き抱っこが13キロまで対応可能になります。
オムニブリーズは肩ひもなどもスリムになり日本人の体型にもフィットしやすく改良されています。
ベビービョルン(ハーモニー)
ベビービョルンは前向き抱っこできる期間が12キロ(15ヵ月)までとエルゴに比べると短め。
ベビービョルンはバックルが後ろにないので、体硬い人にはおすすめ。エルゴとの違いが気になる人は↓も見てね!
アップリカ(コアラウルトラメッシュ)
新生児の横抱きにも対応しているめずらしいタイプの抱っこ紐。もちろん首がすわってきたら縦抱き抱っこも可能です。
新生児のうちに横抱きをしたい人にはおすすめ。
ナップナップ(ヴィジョン)
日本製なので、小柄な日本人でも使いやすいのが特徴ポケットもたくさんついて収納力が高い抱っこ紐といえばナップナップ。
他の抱っこ紐に比べて、コスパも最強です。
前向き抱っこを長くしたい人おすすめヒップシート
前向き抱っこを長く楽にしたいという人には、おすすめしたいのがヒップシート。
ヒップシートは、そもそも前向き抱っこを想定したつくりとなっているため、腰での負荷分散力にすぐれています。
ただ、ヒップシートは、座る部分が大きいのが難点。
股関節脱臼を防ぐためにも大切な足をM字にすることが難しいため、小さいうちの対面抱っこにはおすすめできません。
また、月齢が低いうちは、ヒップシートは台座にあわせて足を広げなくてはならないため、適応可能だとしても赤ちゃんの関節に負荷がかかってしまうこともあります。
ヒップシートは1歳すぎから使用することをおすすめします。
新生児から使いたいときは、インサートを使用することによって小さいうちから使用できる商品を利用しましょう。
すべてダブルショルダーが付属できるタイプのメジャーなヒップシートを比較していきます。
商品名 | 前向き抱っこ可能期間 | |
ミアミリー(ヒップシートキャリア 日本モデル) | 7ヵ月頃〜48ヶ月(20キロ) | |
ポグネー(ナンバーファイブ・ネオ) | 7ヵ月〜36ヶ月(15キロ) | |
ベビーアンドミー(ワン・エス) ライト | 7ヵ月〜48ヶ月(20キロ) | |
ポルバン(アドバンス) | 7ヵ月~36カ月(15キロ) | |
ナップナップ(トラン) | 腰すわり7ヶ月~48ヶ月(20キロ) |
ヒップシートでの前向き抱っこは、腰がすわってきた頃7ヵ月からを推奨しているところがほとんどです。
また体重も4歳ごろ(20キロ)までなら可能なものが多く、長期にわたって使うことができます。
ヒップシートについては下の記事で詳しく書いているので参考にしてくださいね。
ミアミリー (ヒップシートキャリア)
ヒップシートの王道ともよべるミアミリー。
日本人向けの日本モデルが発売されてから、使いやすさがアップしました。
ポグネー (No5ネオ)
一般的なヒップシートはファスナーの音がベリべりっとうるさい、ということで寝ていた赤ちゃんを起こしてしまうということがあります。
ポグネーNo5ネオでは、チャック式を採用することで、ヒップシートを外すときの音が軽減されています。
ベビーアンドミー (ベルク)(ワンエス)
上位モデルベルクでは、ヒップシートと腰ベルトを切り替えることにより、新生児からインサートなしで使用することができます。
腰が据わってから購入するなら、コスパ的にもよいワンエスがおすすめです。
ポルバン (アドバンス)
日本の抱っこ紐メーカーの老舗ラッキー工業のヒップシートポルバン。
日本製という安心感と、使い勝手の良さからヒップシートを購入にまよったらポルバンがおすすめ。
ナップナップ (トラン)
ナップナップのヒップシートは、折りたためるタイプ。
ヒップシートは使い勝手はよいのですが、どうしてもかさばりやすく持ち運びが不便だったのがデメリットでした。
トランは折りたためることで、荷物がかさばる点を改善しています。
前向き抱っこが必要ない人向けオススメ抱っこ紐
前向き抱っこという機能のために値段が高くなりがちな抱っこ紐。
前向き抱っこなし、ということでコスパ良く購入できたり、見た目が素敵な抱っこ紐もあります。
そんな抱っこ紐を紹介します。
エルゴ(アダプト)
エルゴの上位モデルばかり注目されやすいですが、エルゴのアダプトは、昔からあるタイプの抱っこ紐で、コスパも良いです。
キューズベリー NICO
3カ月からの使えるタイプの抱っこ紐。
前ジッパーで赤ちゃんの出し入れが簡単。しかも見た目が超かっこいい!
おしゃれパパにおすすめしたい抱っこ紐です。
サンアンドビーチ
ちょっとおしゃれでかわいい抱っこ紐が欲しいという人向けの抱っこ紐がサンアンドビーチの抱っこ紐。
カラフルな柄でおしゃれなのがポイントです!
まとめ
前向き抱っこは、赤ちゃんの好奇心を高めてくれる半面、安全面や精神面でのデメリットもあります。
そのため、無理して前向き抱っこができる多機能の抱っこ紐を購入する必要はありません。
歩きはじめて、どうしても前向きに抱っこしたいということであれば、その時の状況にあわせてヒップシートやスリングタイプの抱っこ紐を購入するという選択肢もあります。
抱っこ紐の購入で悩んだらコメントから相談受け付けているので、書き込んでくださいね!