幼稚園に入園させるか保育園にそのまま進級するか。
3歳、年少さんに上がる年齢のお子さんをもつママ、パパにとっては幼稚園か保育園かは悩ましい問題です。
最近では幼稚園でも預かり保育を実施している園があるため、共働き家庭であっても幼稚園に進学させるのも可能です。
結果現在では、上の子は現在私立幼稚園、下の子は保育園に通っています。
ということで、引っ越しや里帰り出産などの事情がかさなって期せずして娘は私立保育園、インター、幼稚園と様々な園にかようことになりました。
わたしは保育園と幼稚園両方通わせて感じた、その違いは以下だと思います。
- 保育園は家庭生活の延長線
- 幼稚園は学びの場、生活のメリハリを作る場所
保育園、幼稚園ともども、メリットもデメリットもありますし、園によって教育方針が様々なので、評価は簡単ではありません。
ただ、保育園は私服で通い入園式や行事も比較的簡易なものが多い一方、先生方も親代わりになって食事を提供し、子供を見守ってくれるという感じで、家庭生活の延長のようなイメージをいだきました。
一方、幼稚園は、入園式、卒園式も含めきちんと行われることが多く、また通園に制服、制帽があり、学び場としてのイメージが強い傾向があります。そのため、家での生活と園での生活の違いがはっきりしていて生活にメリハリがつきやすいという感じがしました。
そこでわたしが感じた保育園のメリット、幼稚園のメリットをワーママの立場から詳しく紹介していきたいと思います。
ワーママでも幼稚園はOK?
給食や預かり保育や拡充によって近年フルタイムワーママでも幼稚園に通わせやすくなってきました。
延長保育が何時まであるかによりますが、定時で帰宅できるママであれば預かり保育ありの幼稚園であれば保育園ではなく幼稚園という選択肢ができます。!
幼稚園よっては預かり保育可能
幼稚園といえば従来、8時半からお昼まで、14時ぐらいまでの園生活が一般的。
でも近年、共働き家庭、フルタイムワーママの増加に伴って幼稚園でも保育園のような長時間保育を求める声が増え、預かり保育といって、17時や18時までの延長保育を受け入れてくれる園が増えてきました。
保育園なみの長時間保育をおねがいできる幼稚園が増えてきたことで、ワーママでも安心して幼稚園に通わせれるようになっています。
もともと幼稚園は原則4時間以上、保育園は原則8時間以上。保育時間に差があるよ。
補助金で実質無償で通えることも
幼児教育無償化に伴い授業料は、公立幼稚園なら無償で、私立でも月額2.57万円を上限に補助してくれます。
しかも「預かり保育の無償化」という制度があり、就労家庭には1日450円を支給限度として補助がでるため、実質負担0で預かり保育を頼むことができる場合もあります。
幼稚園によって預かり保育の金額は異なるけど、毎月預かり保育料が1万円だとして、20日間通ったとすると
20日×450円=9,000円の補助がでます。
預かり保育、手続きの注意点
幼稚園でも預かり保育をお願いしたい場合は、保育園と同じように就労証明などの書類が必要になります。
幼稚園と保育園は行政管轄が違う
幼稚園と保育園は幼稚園は文部科学省、保育園は厚生労働省と管轄が異なります。
そのため、住んでいる自治体にもよりますが
役所に提出する書類や窓口が異なる場合があります。
書類などの提出先が異なるので注意しましょう!
預かり保育は就労証明書が必要
幼稚園の預かり保育無償化を使いたいと思ったら、両親の就労証明書が必要になります!
兄弟姉妹が保育園に通うと、幼稚園用の預かり保育に就労証明書がさらに必要になるケースも。
幼稚園と保育園、保育や教育の質に差はあるの?
できることなら子供に質の高い教育をうけさせてあげたいものです。
以前は保育園はただ預かってくれているだけ、というイメージが強かったのですが、今や保育園でも子供の英語や体力作りなどに力を入れてくれる園も増えています。
東大に通う家庭の9割は幼稚園出身!は本当?
プレジデントBabyの調査によると東大生家庭の約9割が幼稚園に通っていたという結果がでています。
でもいろいろ調べたところ、そもそも今の大学生が子供時代は20年ぐらい前のこと。
当時は今よりフルでの共働き家庭も少なかった時代。
令和2年の保育所等利用率は47.7%
一方平成14年の保育所利用率は26.5%
と開きがあるので、幼稚園生がまだまだ普通の時代。
また育児教室などでも、「保育園生と幼稚園生に能力の差は見られない」と見解を出している先生がほとんどです。
託児が目的の保育園、教育が目的の幼稚園
もともと保育園は共働きの家庭や、親が病気で子供を見られないなど、家で子供をみていられない場合に「子供を保護者に代わって子供の保育をする」と託児を目的としています。
一方幼稚園は文部科学省が管轄で「子供を教育する」ということを目的としています。
でも最近の家庭のニーズに答えて保育園でも子供の教育に力を入れており、英語やリトミック、アートなどの時間を大切にしている保育園も。
実際に幼稚園と保育園だから出身による学力の差もほとんどないといわれています。
お昼寝のある保育園、お昼寝しない幼稚園
保育園ではお昼寝があります。
保育園は0歳児から小学校にあがる前まで多くの年齢層の子供たちが一緒に生活します。そして、だいたいお昼過ぎから2時ぐらいまでお昼寝の時間となっていて、お昼寝することが一般的です。
一方幼稚園ではお昼寝時間が設けられていないことがほとんどです。
その理由もあってか保育園の子供は就寝時間が遅くなりがち。
寝る子は育つというけれども、東大生家庭は就寝時間が早い子が多い傾向があります。
保育園だとママ、パパが忙しくてどうしても朝早く、夜は遅くなりがちですが、なるべく子供が早く寝られる環境を整えてあげれるといいですね!
お稽古事に通う子が多い
幼稚園に通う子供は、通常おそくても14時ぐらいまでに園生活が終わります。
そのため、そのあと、平日の時間にお稽古事に通う子供も少なくありません。
また幼稚園の中で、専門の先生を招いて、英語教室、音楽教室などを行っていることも少なくありません。
別料金が必要になりますが、幼稚園の延長でお稽古ができるのは大変メリットがあります。
保育園に通う子は、お稽古に通う時間が週末に限られてしまうという点で習い事が限られてしまいがちです。
園庭率が高い幼稚園、保育園はないことも
保育園のニーズが高まることで、園庭のない保育園や小規模保育園も認可園と認定されるようになりました。
一方幼稚園では規模も大きく園庭があることがほとんど。
子どもたちが園庭で植物を育てたり、元気で遊ぶことができるようになっています。
保育園では園庭が小さいこともあり近隣の公園へ毎日お散歩にでかけるということも多いのが特徴です。
幼稚園も保育園も、私立園を選ぶと教育内容に違いが
保育園や幼稚園では公立系であれば、それほど教育内容に差がありません。施設もそれなりに大きく、園庭もあることが多く、国や県などが示した指針にそって教育が行われることがほとんどです。
一方、教育内容や園の特色がでるのがやはり私立系の保育園や幼稚園。
保育園では長時間保育を活かして、英語ネイティブの先生が常駐したり、自然との触れ合いを大事にする園があったりと、保育園により特徴があります。
また幼稚園でも通う幼稚園によってモンテッソーリ教育を取り入れていたり、集団行動や礼儀を重視していたりと園によってそれぞれの特色が。
幼稚園の私立の園は入園料、授業料等費用がそれぞれ異なります。
一方保育園の場合、私立認可園であれば公立と一律の料金が適用されることがほとんどです。(ただし、別料金が多少かかることも)
お受験を考えるなら幼稚園がおすすめな理由
東京都港区では幼稚園に通う子の中で、小学校受験(お受験)を考えている家庭が多い傾向にあります。
幼稚園に通っていると、同じような考えの家庭が多いので、父母も幼稚園が情報交換の場にもなっていたりします。
私立幼稚園は特にその傾向が強く、お受験のために有名私立幼稚園に入れるという人も少なくありません。
そういった私立幼稚園ではお受験を見越した教育も。
環境と情報量の多さからはお受験を考えるのであれば、お受験する家庭が多い幼稚園がおすすめです。
ママの負担は幼稚園の方が大きい!
保育園と幼稚園の違いを大きく分けると以下。
保育園 | 幼稚園 |
---|---|
0歳児から小学校入学前まで | 3歳になった春から小学校入学前まで |
私服 | 制服が多い |
園庭ない場合も | 園庭があることが多い |
工作などに必要な用品は園が準備 | 自身のお道具箱が必要なことが多い |
給食あり | 給食のところもあればお弁当のところも |
保育時間が長め(標準時間8時間) | 保育時間は短め(標準時間4時間) |
長期休暇なし | 夏休み、冬休みがある |
認可の場合費用3歳(年少)以降は無償化で標準時間内での保育は費用負担なし | 無償化により公立は負担なし、私立は補助あり 延長保育料も補助あり |
金銭的な負担は幼稚園の方が大きい
金銭的な負担は幼稚園の方が大きいです。
必要なのが、制服やカバン、お道具箱などの費用。
またPTA費なども必要になってきます。
私立の幼稚園ではこれに加えて入園料や月々の授業料、施設利用料、もろもろの費用がかかってきます。もちろん幼保無償化で国からの補助金がでるため、ほぼ無償で通えることもあります。
また預かり保育がある幼稚園でも、国の補助の上限以上は自己負担が必要になります。
制服が中心の幼稚園、私服が中心の保育園
多くの幼稚園には制帽があったり、制服があったり、幼稚園指定のカバンなどがあったりします。
一方、保育園はそういものがあることはほとんどなく、私服中心。
幼稚園では、靴下や靴の色が決まっていたり、キャラクターもの禁止など独自にルールを決めているところが多いです。
私服を買うことは少なくなったけど、入学時に制服代やお道具箱などの用品代で10万円以上かかることもあります。
刺繍、アップリケ、、準備に時間が必要な幼稚園
幼稚園では上記のように、同じお洋服や同じスモッグを着ることが多いのですが、その中で、子供がわかりやすいように、持ち物に刺繍やアップリケをつけることが推奨されることも。
名前も指定された場所に手書きで書かなくてはならないこともあり、準備に一苦労することが。
すべての幼稚園でこういう状況かわかりませんが、幼稚園で裁縫が必要なことはあるあるだと聞いています。
保育園は全く必要ないことがほとんどです。
給食がある保育園、お弁当持参も多い幼稚園
保育園の素晴らしいのは、ほぼ100%給食を提供してくれること。
認可園では調理施設があることが一般的で、調理師さんができたての料理を提供してくれます。
一方幼稚園では給食がでる園もありますが、お弁当の園も少なくありません。
フルタイムワーママにとっては、毎日お弁当を準備するのはかなり負担になります。最近はキャラ弁など手の込んだお弁当を準備する家庭もあるので、お弁当に時間をかけたくないなら、給食あり園がオススメです。
夏休みなど長期休暇がある幼稚園
幼稚園は春休み、夏休み、冬休みなど長期休暇があります。
一方保育園では年末年始や日曜日や祝日を除いてほぼ100%預かりをしてくれています。
長期休暇中でも預かり保育を行っている幼稚園や、自治体が保育サポートをしてくれるところもありますが、100%できるとは限りません。
一方、休み中は民間のインターナショナルスクールに通わせたり、など工夫次第では有意義な体験をさせてあげることもできますが、その分高額な料金が必要です。
また休みはおじいちゃん、おばあちゃんにサポートしてもらう家庭もあります。
PTAのある幼稚園、保育園は父母が集まることはほぼなし
多くの幼稚園ではPTAがあります。。親同士が集い幼稚園での生活をサポートするためにイベントを行ったりというものです。
このPTAの活動がさかんな幼稚園だと親同士の交流が活発な反面、付き合いが面倒だったり、協力しなくてはならない活動がでてきたりと面倒に感じる人も。。
一方、保育園では、親が主体になって行う活動はほぼありません。
保育園のメリットとは?
保育園はとにかく共働きの家庭の救世主。
パパ、ママの仕事にあわせて子供たちを見守ってくれるので
長時間預かってもらえる
標準時間8時間。延長保育や、場合によっては夕食まで出してくれます。
保育園は働くママの見方です。
幼児教育無償化で費用負担が少ない
認可保育園の場合、幼児教育・保育の無償化の恩恵は大きく、年収に応じて保育料が異なった保育園でも、費用負担がなくなりました。
18時過ぎの延長保育だと延長保育料が必要となりますが、それでも数百円程度。
食事、おやつがしっかりしている
認可保育園では給食施設がととのっているところがほとんど。
温かいご飯や、手作りおやつを味わうことができます。
長時間保育ということもあり、おやつもしっかり「おにぎり」や「パン」などがでます。
幼稚園のメリット
幼稚園に通わせてから、わたしの娘はお昼寝時間がなくなり、就寝時間も早くなり生活の基礎がかたまるようになりました。
保育園とは違い、遊具も大きく、周りの子が鉄棒したり、勉強できたりする様子をみて「自分もがんばるんだ」と刺激をうけていました。
幼稚園は入園式も、卒園式も両親を招いてきちんと行うとことが多く、成長のメリハリを感じることができる場所。
学習習慣が身に付きやすい
幼稚園では、机と椅子で席が用意されていて、着席して先生の話を聞いたり、工作することが多いのが特徴です。
先生の話を座って聞いたり、学習習慣が身につく要素が与えられているといってもよいでしょう。
ハーモニカをつかった音楽の授業や、鉄棒、跳び箱などの体育の授業があるなど、小学校生活の下地を作ってくれる園が多いようです。
習い事に通わせる時間ができる
私立幼稚園の中には、園内でそのまま習い事ができるカリキュラムがある園が少なくありません。
延長預かりとともに専門の習い事に通わせることができるので、習い事率が自然に多くなります。
イベントが多い
親子で楽しめる運動会や夏祭り、お泊り会や発表会などなど、保育園にくらべてイベントが多く、その規模も大きいケースが多いです。
イベントに向けてみんなで準備したり練習したりする時間も多くとられており、子供に目標が与えられ、それに向けて頑張るイベントが多いというのが印象です。
ワーママが幼稚園を選ぶ際気を付けること
共働き家庭でも、仕事が定時に終わることができるのではれば、預かり保育のある幼稚園であればそれを活用することで、幼稚園に通わせることが可能です!
ただ、ぜひその際は以下点について確認しましょう!
場合によってはおじいちゃん、おばあちゃんの助けが必要な場合もあります!
延長保育が何時までか確認
ワーママが幼稚園に子供を通わせたいと思ったとき、チェックすべき点は、何時まで保育が可能かどうかどうかということ。
保育園に通う場合は延長保育も長く、融通がきくことが多いですが、幼稚園の場合たとえば17時までの預かり保育と決めた場合は、かならず17時までに迎えに行く必要があるなど、時間に関しては融通がきかないことが多いです。
また幼稚園のおやつは市販のものが多く、保育園のおやつと比較するとかなり貧弱な場合も。
そのため夕方にはお腹がすいてしまうというデメリットもあります。
長期休みについて事前に確認
春休み、夏休み、冬休みなど、長期休みの預け先を確保できるか考えましょう!
まとめ
最近では「認定こども園」のように、幼稚園と保育園の良さを併せ持ったハイブリッド型の施設もでてきました。
ただ、人気なうえ、場所も限られており入学できる人はわずかです。
一方、預かり保育ができる幼稚園は増加傾向。
3歳から幼稚園ということであれば、ぜひ預かり保育ができる幼稚園も視野にいれてみるとよいでしょう!